チャットボット導入費用の相場|費用対効果を最大化するための選び方と導入ステップも紹介

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業務効率化やカスタマーサポートの強化を目的に、チャットボットを導入する企業が増えています。

しかしいざ自社に導入しようとなると、「顧客の満足度を満たせるのか?ちゃんと使いこなせるのか?」と迷ってしまう人が多いでしょう。それは、ユーザーとしてチャットボットを利用した際に「チャットボットって最高!」と感じた経験がほとんどないせいかもしれません。

完璧なものではないが、人件費の削減と顧客応対の効率化を考えると、いまのところチャットボットがベターな選択肢だろう――、おそらく、そんなところだと思います。

そこでこの記事では、チャットボット導入費用の相場や内訳を解説するとともに、導入にあたって気をつけたいポイントから費用対効果を最大化する方法まで、実践的な情報を紹介します。

チャットボットの種類

さまざまなチャットボットのサービスがありますが、大きく2種類に分けられます。
問い合わせ対応を自動化している点では同じですが回答の仕組みが異なり、費用も大きく違います。

シナリオ(ルールベース)型

あらかじめ作成しておいたシナリオに沿って会話をするチャットボットです。
質問に対する回答や選択肢を事前に準備しておき、ユーザーの回答や選択によって会話を分岐させていくという比較的簡単な仕組みです。

決まった答えしか返すことができませんが、導入費用が安いのがメリットです。

こんな業種におすすめ:

問い合わせ内容が固定されている業種(美容室やレストラン、病院の予約・塾や習い事のスケジュールや料金案内、宅配業者の再配達受付、ECサイトの在庫確認など)

AI型

過去の対話データや学習データを基に、AI(人工知能)がユーザーと対話して回答を生成するチャットボットです。
導入費用は高額ながら、自然で柔軟な回答ができるのがメリットで、AIの精度が上がれば今後さらに増えることが予想されます。

こんな業種におすすめ:

質問内容が多岐にわたる業種(通信キャリア、旅行会社など)、ユーザーごとの個別対応が重要な業種(金融相談、転職相談など)、多言語対応が必要なサービス

チャットボット導入費用の内訳と相場感

AI搭載の費用だけでなく学習データやチューニングのコストもかかるAI型は、かなり高額になります。

1. 初期費用

導入時にかかる初期費用としては以下が目安ですが、個別のカスタマイズや開発が必要となるサービスでは、シナリオ型でも100万円以上、AIでは300万円以上になることもあります。

  • シナリオ型:数万円~20万円程度
  • AI型:50万円~100万円以上

2. 月額費用

月額費用には、運用や保守の費用も含まれます。
AI型は学習データやチューニング費用が必要になりますが、AIの性能によってはさらに高額になります。

  • シナリオ型:1万円~10万円
  • AI型:10万円~100万円以上

3. オプション費用

  • 外部サービス連携(CRM、Slackなど)
  • シナリオ(FAQ)のメンテナンス、コンサルティング
  • 多言語対応
  • データ分析レポート機能

チャットボットは万能ではない!導入前に知っておきたい注意点

問い合わせの一時対応を自動化できるチャットボットは、非常に便利なツールです。
しかし、有人対応と比較した場合のチャットボットの弱点を認識したうえで利用する必要があります。

ユーザーにストレスを与える可能性がある

チャットボットが的外れな回答を繰り返すと、ユーザーはストレスを感じます。
また、ユーザーが急いでいる場合やクレームを言いたい場合は、チャットボットの対応であること自体がストレスになる可能性もあります。

誤回答による信頼低下やトラブルのリスクがある

AI型の場合は特に、どんなに丁寧にチューニングをしても誤回答の可能性があります。
AIは自信満々なトーンで誤回答をしますし、AIが誤回答をしてもすぐに気づくことはできません。
AIの誤回答の内容によっては、会社の信頼を大きく損ねるリスクがあります。

情報をアップデートし続ける必要がある

シナリオ型にしろAI型にしろ、常に最新の情報をもとに回答できるようにしておく必要があります。
ユーザーのために親切で詳細な回答を用意すればするほど、メンテナンスの負荷も上がってしまうのが問題です。

チャットボットの費用対効果を高めるための導入ステップ

チャットボットの弱点を踏まえた上で、費用対効果の高い運用のために必要な手順を整理していきます。

1.サイトの訪問者数と、問い合わせ件数・内容を分析する

問合せ数が少ない場合、チャットボットを設置しても運用費の方が高くなってしまい活用しきれません。
サイト上に問い合わせフォームを設置している場合は、その件数も参考にして、1件あたりどのくらいのコストになるか計算してみてください。

また、問い合わせ件数と内容を分析し、「本当にチャットボットが必要なのか」(問い合わせフォームの設置やFAQの充実で充分ではないか?)も、再度検討しましょう。

チャットボットにする場合は、「問い合わせ内容が定型的であるかどうか」と「有人対応への誘導をするかどうか」でシナリオ型/AI型を判断します。
問い合わせが定型的である場合や、複雑な内容の場合に有人対応へ切り替える場合は、まずはシナリオ型でOKです。

3.公式サイトやSNSとの連携を設計する

チャットボットからの問い合わせ件数は、サイトの訪問者数に比例するため、サイトの訪問者数を増やすことも非常に重要になります。
公式サイトをチャットボットでの問い合わせをしやすいUIにする、SNSから公式サイトへの連携を設計をするといった、サイト流入を増やす工夫が必要です。

4.将来的な拡張性も考慮して候補を選定する

最初は「まずは気軽に、低コストで始めたい」と考えるかと思いますが、後々、機能追加やカスタマイズのニーズが生まれることも想定しておく必要があります。
そのため選定の段階で、「他業務との連携やAPI連携が可能か」「シナリオ型とAI型、有人対応のハイブリッド化が可能か」など、拡張性も確認しておきましょう。
別サービスへの乗り換えは手間もコストもかかるため、長期的な視点で比較検討することが重要です。

5.無料トライアルや低価格プランで検証する

候補のサービスが決まったら、実際にトライアルしてみる段階です。
無料トライアルがあればベストですが、ない場合は低価格のプランや月契約で試してみてください。
細やかなメンテナンスやチューニングが必要になるサービスなので、使い勝手だけでなくサポート体制の手厚さ・迅速さも選ぶ際の評価ポイントになります。

「チャットボット+有人対応」のバランスが鍵

チャットボット導入の目的は、まずは業務の効率化やコスト削減かもしれません。
しかし、最終的に重要なのは顧客満足度や成約数が向上するかどうかです。

シナリオやAIではスムーズに答えられない質問や緊急時を想定すると、やはり有人対応がベストなケースも多いでしょう。
但し、単に有人対応の導線を用意すればいいというわけではありません。

むやみに有人対応をすれば当然コストがかかりすぎますし、チャットボットで済むことはチャットボットで済ませたいユーザーも多いでしょう。また逆に、待ち時間が長すぎていつまでもオペレーターに繋がらないとなると、ユーザーのストレスが募ります。

大切なのは、「最適なタイミングで」「シームレスに」有人対応へ移行できること。
いきなり正解を見つけるのは難しいですが、ユーザーのストレスとオペレーターの負荷の双方が最小になるバランスを探りながら、チャットボットを最適化していく必要があります。

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